Plasma Process in Liquid

液体に対するプラズマプロセス

液体とプラズマが接触することで、各種の活性種が液中へと供給されることが期待され、先進的な液中反応場として利用出来ないかと考えた。LFジェットは、熱的な負荷や物理的な衝撃波が皆無であるために、他の大気圧プラズマ生成法と比べて、制御されたプラズマ化学反応を誘起するのに適している。このような興味深い液中反応場をバイオマテリアルの反応場としてのみならず、濡れ環境にある人体に対してのプラズマプロセスとも言えるプラズマ医療も同一線上にとらえて研究を進めている。
液体に対するプラズマプロセスを行う上で、液中と液体表面にプラズマを生成する方法がそれぞれあるが、気相から液相に活性種を供給する観点では本質的に両者は異なっておらず、活性種の生成制御が容易な後者の方法を用いる着想に至った。水溶液中の放電を用いる場合もあるが、水蒸気で生成したプラズマによる水溶液の処理というのは、反応が限定的になる恐れがある。

「Plasma Process in Liquid」への2件のフィードバック

  1. イノベーション・ジャパン2017で先生の展示ブースで過硝酸の殺菌効果について色々と教えて頂きました。
    先生はプラズマの研究をされていることを知りました。
    私も液中プラズマ中で金属ナノ粒子を合成しています。
    水を循環しながら水中プラズマを発生させていると空気中の窒素によって亜硝酸等によってPHが1,2になります。
    この窒素化合物の中に過硝酸が生成されていたのですね。
    OHラジカル、紫外線、オゾン等で殺菌効果が見られるのではないかと思っていました。
    有難うございました。

    1. コメントありがとうございます。亜硝酸のpKaは3.4なのでそこまでpHが下がるのは硝酸ですね。プラズマで液中の化学反応を増進するというのは得意です。液中で金属ナノ粒子を生成する研究は以前にやっていました。https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/cm803290b

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。